「2階にエアコンを取り付ける場合、費用相場はいくら?」
「できるだけ安く2階にエアコンを取り付けたい」
そう考えている方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
エアコンを2階に取り付ける場合、「標準工事」を適用できる可能性があります。標準工事費用の相場は以下の通りです。
- 10,000円~22,000円
ただし、「標準工事」以外の工事が発生するケースが多いため、追加で費用がプラスされます。
本記事では、エアコンを2階に取り付ける費用相場や取り付け費用を抑える方法など詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
1.エアコンを2階に取り付ける費用相場

2階にエアコンを取り付ける際に標準工事費用は、おおよそ「10,000円~22,000円」程度が相場です。
ただし、室外機の設置場所や配管の距離によっては、費用が大きく変動することがあります。また、「標準工事」に含まれない作業(壁貫通や配管延長など)が必要な場合は、追加費用が発生することがあります。
2.標準工事とは
「標準工事」には、一般的に以下のような内容が含まれています。
- 室内機の設置
- 室外機の設置(平地置き/ベランダ置き/既設平地架台上段設置)
- 配管接続(冷媒管/内外接続線/ドレンホース 各4mまで)
- 真空引き(エアパージ)
- アース端子への接続
- エアコン専用回路への接続
- 配管穴あけ・スリーブ処理 1ヶ所
標準工事の内容は、大手家電量販店やインターネットでの依頼いずれも、 ほぼ同じ作業内容と同程度の価格帯となっています。
| 量販店 | 冷房能力 | 基本工事費(税込) |
|---|---|---|
| ヨドバシカメラ | 2.2kw~3.9kw | 10,780円 |
| 4.0kw~ | 15,950円 | |
| ビックカメラ | 3.6kw以下 | 15,400円 |
| 4.0kw | 19,800円 | |
| 5.0kw~ | 22,000円 | |
| ヤマダ電機 | 2.2kw~4.9kw | 16,500円 |
| 5.6kw~ | 22,000円 | |
| ジョーシン | ~3.6kw | 15,400円 |
| 4.0kw | 17,600円 | |
| 5.6kw以上 | 22,000円 |
たとえば、エアコンを設置する際に、標準工事の範囲では配管が足りず延長が必要になる場合、追加費用が発生します。つまり、エアコンと室外機の設置場所の関係によって、予想外の追加費用がかかることもあります。
3.【パターン別】2階にエアコン取り付ける費用の違い
この章では、エアコン(室内機)を2階に設置する場合に、室外機の設置場所によって費用がどの程度変わるのかを解説します。
- ①室外機を2階のベランダに設置する場合
- ②室外機を1階に設置する場合
- ③室外機を屋根に設置する場合
- ④室外機を壁に設置する場合
3-1.①室外機を2階のベランダに設置する場合

エアコンを設置する部屋にベランダがあり、室外機を設置できる場合は、標準工事費用のみで済むケースがほとんどです。
ただし、標準工事に含まれない配管カバーの設置などのオプションを付けたい場合は、その分の追加費用がかかりますので、ご注意ください。
3-2.②室外機を1階に設置する場合

エアコンを2階に設置し、室外機を1階に設置する場合は、「標準工事費+高所作業費+配管の延長代」が必要になるケースが多いです。工事費用の目安は27,000円~47,000円です。
工事費用の内訳は以下のとおりです。
| 工事内容 | 費用相場 |
|---|---|
| 標準工事 | 10,000円~22,000円 |
| 高所作業(立ち下ろし作業など) | 5,000円~10,000円 |
| 配管の延長代(追加 3~4m分) | 12,000円~15,000円 |
| 合計 | 27,000円~47,000円 |
このケースでは高所作業が発生することが多く、その分だけ工事費用が上がります。高所作業費の相場は5,000円〜10,000円程度ですが、金額は工事業者によって異なります。そのため、見積もりの際には「高所作業費が別途発生するのか」「いくらかかるのか」を必ず確認しておきましょう。
3-3.③室外機を屋根に設置する場合

エアコンを2階に設置し、室外機を屋根に設置する場合は、作業難度が高くなり、危険が伴うため高額になりやすいです。「標準工事費+高所作業費+足場設置費 + 屋根置き台(架台)」が必要になり、工事費用の目安は42,000円~77,000円です。
下記に室外機を屋根に取り付ける場合の費用の内訳です。
| 工事内容 | 費用相場 |
|---|---|
| 標準工事 | 10,000円~22,000円 |
| 高所作業(立ち下ろし作業など) | 5,000円~10,000円 |
| 配管の延長代(追加 3~4m分) | 12,000円~15,000円 |
| 足場の設置費用 | 10,000円~15,000円 |
| 屋根置き台の設置費 | 5,000円~15,000円 |
| 合計 | 42,000円~77,000円 |
室外機を屋根に設置する場合は安全確保のため、足場の設置や屋根置き台(架台)の取り付けが必須となるケースがほとんどです。既存の屋根置き台(架台)を利用できる場合は、その分だけ設置費用を抑えられます。
また、屋根設置は建物の状況によって工事内容や費用が大きく変わるため、業者によっては事前に現地調査と見積もりが必須となるケースもあります。依頼前に必ず確認しておきましょう。
3-4.④室外機を壁に設置する場合

エアコンを2階に設置し、室外機を建物の外壁に設置する場合、工事費用の目安は42,000円~62,000円となります。
| 工事内容 | 費用相場 |
|---|---|
| 標準工事 | 10,000円~22,000円 |
| 高所作業(立ち下ろし作業など) | 5,000円~10,000円 |
| 配管の延長代(追加 3~4m分) | 12,000円~15,000円 |
| 足場の設置費用 | 10,000円~15,000円 |
| 壁面架台(金具)の費用 | 5,000円~15,000円 |
| 合計 | 42,000円~62,000円 |
屋根設置と同様に、既存の壁面架台が利用できる場合は、その分だけ設置費用を抑えられます。また、壁面に設置する際は、防音対策として防振ゴムを取り付ける必要があるか、外壁の補強が必要かどうかも事前に確認しておきましょう。
4.2階へのエアコン取り付け費用が高くなる主な原因
一般的に、エアコンを2階に取り付けようとすると、1階に取り付ける際に比べて費用が高くなります。その理由は以下のとおりです。
- ①高所作業
- ②配管の延長
- ③ブレーカーなどの配線工事
- ④コンセントの増設
4-1.①高所作業
壁や屋根に室外機の設置をする場合、作業のためにハシゴや高所作業用の器具を使っての作業が必要になる場合が多いです。
安全に作業をおこなう上で必須となるので、高所作業費用として5,000円~10,000円程度の追加費用が発生します。
4-2.②配管の延長
標準工事にはおよそ4m分の配管が含まれていますが、エアコンを2階に設置し、室外機を1階に設置となると、4mを超えることも珍しくありません。そういった場合、配管の延長で追加費用がかかります。
仮に3~4mほどの延長配管が必要になった場合、12,000円~15,000円程度の追加費用が加算されます。
4-3.③ブレーカーなどの配線工事
エアコンを設置する部屋にブレーカーからの専用回線がない場合、ブレーカーの交換や配線工事が必要になります。
エアコンは消費電力が他の家電製品に比べて非常に高いため、他の電化製品とコンセントを共有することができず、ブレーカーから専用回路を引かなければなりません。
- ブレーカー交換費用:5,000円~15,000円程度
- 専用回路増設費用:14,000円~22,000円程度
上記はあくまで目安となり、業者によって異なりますので事前に確認しましょう。
4-4.④コンセントの増設
エアコンを設置する部屋に専用回線のコンセントがない場合、コンセントを増設しなければなりません。コンセント増設費用は、5,000円~10,000円程度であることが多いです。
コンセント増設工事には電気工事士の資格が必要なため、その分工事費用がかかってしまうのです。
5.費用を抑えて2階にエアコンを取り付けるコツ
少しでも費用を抑えて2階にエアコンを取り付けるなら、以下の方法を試してみましょう。
費用を抑えて2階にエアコンを取り付けるコツ
- ①複数業者の見積もりを比べる
- ②既存の配管・穴・架台を利用する
- ③エアコンが安い時期に購入する
5-1.①複数業者の見積もりを比べる
エアコンの取り付け費用は、相場や目安はあるものの各事業者によって金額設定や作業内容はさまざまです。最低でも3社は見積りをとり、比較検討するようにしましょう。
とちサポでは、エアコン工事業者を比較して選べるので、費用を抑えたい方はぜひご活用ください。
5-2.②既存の配管・穴・架台を利用する
既存の配管・穴・架台を使うと、エアコン設置にかかる費用が抑えられます。
配管や架台が極端に劣化していたり、破損がみられたりしなければ再利用して、なるべく標準工事の範囲内で作業を依頼できるよう工夫しましょう。
5-3.③エアコンが安い時期に購入する
エアコンはオフシーズンを狙うと安く購入できることがあります。
需要が高まる6~7月を過ぎるとセールが始まり、価格が下がる傾向があります。新型にこだわらなければ、型落ち品を選ぶのもおすすめです。
急ぎでなければ、購入時期を調整することで費用を抑えられる可能性があります。
6.まとめ
本記事では、エアコンを2階に取り付ける費用や追加費用と高くなるケースについてまとめてみました。
ここでご紹介している費用は、あくまで目安であり、建物の構造や工事業者によっても費用は変わります。
そのためエアコンを設置する際は、必ず複数社に見積もりを取るようにして、取り付け費用を算出しましょう。