プリンターを処分する方法は、複数あります。

メーカーや家電量販店での引き取り・下取りや自治体に粗大ゴミとして出す、小型家電リサイクル法を活用する、回収業者に依頼するなどがあり、コストや労力の削減の観点からも、複数ある方法の中から適切な処分方法を選ぶことは非常に重要です。

本記事では、プリンターを処分する方法について詳しく紹介するとともに、処分にかかる費用や注意点なども解説します。プリンターを処分する方法について悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

1.プリンターの処分方法

プリンターを処分するには、さまざまな方法があります。一般的な処分方法や料金は以下のとおりです。

処分方法費用目安メリット
リサイクルショップ・フリマ収入の可能性あり・収入が得られる可能性
小型家電リサイクル無料・コストがかからない
販売店で下取り・回収無料〜数千円・新製品購入時の割引などあり
粗大ゴミ300〜2,000円・手続きが簡単
不用品回収業者3,000〜数万円・大量、大型処分の場合に便利

上記の処分方法はそれぞれ特徴があり、プリンターの種類や状態などによって、最適な方法は異なります。最適な方法を見つけるため、詳しい処分方法をひとつずつ見ていきましょう。

1-1.リサイクルショップ・フリマ

処分するプリンターが使用可能なら、リサイクルショップやフリマで売却できる可能性が高いです。処分費用が掛からないだけでなく、場合によっては収入を得られるメリットもあります。

また、不具合があるものや故障しているものは、「ジャンク品」と呼ばれ、リサイクルショップやネットオークションで取引されることもあります。部品取りや修理を前提に購入する人がいるため、故障しているからといって処分費用を払って捨てる必要はない場合もあります。

そのため、まずはプリンターの状態を確認し、正常に動くかどうか確認したうえで、売却するといった形で処分方法を検討するとよいでしょう。

1-2.小型家電リサイクル

自治体の中には、小型家電リサイクル法に基づき、小型家電としてプリンターを回収している場合があります。

回収ボックスに入るサイズのプリンターは、小型家電リサイクル法で処分が可能です。この「回収ボックスに入るサイズ」自治体によって変わるので、回収ボックスに入るか事前に調べておくとよいでしょう。

小型家電リサイクル法とは?

小型家電リサイクル法:小型家電に含まれる貴金属、レアメタルといった有用な資源をリサイクルするため、2013年に施行された法律のこと。

1-3.販売店で下取り・回収してもらう

家電量販店でプリンターを購入する際、古いプリンターを引き取ってもらえる場合があります。

多くの家電量販店やメーカーでは下取りキャンペーンを実施しており、買い替え時に割引やポイント還元などの特典を受けられることもあります。

また、数千円程度で引き取りのみのサービスを提供している販売店もあります。

事前に各社のホームページで、自分のプリンターが引き取り対象かどうかを確認しておくとスムーズです。

1-4.自治体の粗大ゴミで処分する

自治体の不燃ゴミ・粗大ゴミとして、プリンターを処分できます。「1辺の長さが○○㎝未満」など自治体ごとの条件に収まれば、不燃ゴミとして地域の収集場所に捨てられます。

不燃ゴミの条件に収まらない場合は粗大ゴミとなり、自治体のホームページを確認して、どのような捨て方となるかルールを確認しておきましょう。

早めに処分したい場合は、地域のゴミ処理施設へ直接持ち込んで処分してもらうことも可能です。

1-5.不用品回収業者に依頼する

不用品回収業者への依頼は、業務用の大型プリンターや複数台のプリンターを処分したい、その他に不用品が多数ある場合に便利な方法です。

費用はかかりますが、回収から運び出しまで業者がすべて対応してくれるため、運搬の手間を省けるのが大きなメリットです。

無料見積りを行っている業者も多いので、まずは費用だけでも確認してみるとよいでしょう。

2.プリンター処分における注意点

プリンターを処分する際は、以下の3点に注意を払う必要があります。

  • プリンター内部データの消去
  • インクやトナーの取り外し
  • 業務用プリンターは業者に処分を委託する

これらの点に配慮することで、個人情報の保護にもつながります。それぞれの注意点について、詳しく解説していきます。

2-1.プリンター内部データの消去

プリンターを処分する前に必ずデータの消去を行いましょう。

自分や周囲の人の個人情報が漏洩してしまうことを防ぐためです。業務用複合機や一部の高機能モデルに限られますが、たとえば、年賀状印刷に使用した住所録が残されていたりすると、自分だけではなく周囲の方にも迷惑をかけることにもなりかねません。

とくに複合機には大容量のハードディスクやメモリが搭載されており、印刷履歴や文書データが保存されている可能性があります。そのため、処分前に必ずプリンター内のデータを完全消去しましょう。USBメモリやSDカードなどの外部メモリの取り外しも忘れずに行ってください。

2-2.インクやトナーの取り外し

インク・トナーカートリッジは取り外して、プリンターとは別に処分しなければいけません。
処分方法は2通りあります。

  • 家電量販店や公共施設に設置されている回収ボックスで処分
  • 可燃ごみや不燃ごみとして処分

多くの家電量販店や公共施設にはインク回収ボックスを設置しており、使用済みカートリッジを無料で回収しています。

一部の自治体によっては一般ごみとして処分できるケースがあります。お住まいの自治体のルールに従い処分をしましょう。

2-3.業務用プリンターは業者に処分を委託する

業務用の大型プリンターは基本的に地域の粗大ゴミとして出すことはできません。

まずリース契約中であれば、契約期間が満了しているかを確認してください。契約が満了していても、多くのリース契約では所有権はリース会社にあるため、無断で処分することはできません。

また、一般家庭用のプリンターと異なり、業務用プリンターは「産業廃棄物」として扱われます。産業廃棄物の処理には許可が必要であり、無許可の個人や企業が直接処分することはできません。

そのため、専門の産業廃棄物処理業者へ委託するのが、最も安全かつ確実な方法です。

3.まとめ

プリンターの処分方法はさまざまで、処分費用・手間・個人情報の扱いなど、状況に応じて適切な方法を選ぶことが大切です。

特に業務用プリンターには大量の機密情報が保存されている場合があり、また産業廃棄物として扱われるため、処分は許可を持つ事業者に依頼する必要があります。そのため、家庭用よりも注意すべき点が多く、慎重な対応が求められます。